今回は、だじゃ研メンバーでもあり昆布を使った環境活動も行っている安田宏さんにお話を聞かせていただきました。
◆だじゃ研に関わるようになったきっかけを教えてください。
元々のきっかけは、当時参加していたアートプロジェクトで野村さんの活動を知って、面白いなと思いました。そこから、野村さんのことを図書館で調べてみたり、著書を読んだりしました。中には、CD付の本もあって。こんな面白い人がいるなら会いにいかなきゃと思い、どこでお会いできるか調べたところ、千住でも活動しているのを見つけて。確か2019年にやっていた『千住の1010人 in 2020年』だったと思います。それ以後、だじゃ研の練習会にも参加するようになりました。
◆だじゃ研の印象はいかがでしたか？
だじゃれ音楽研究会という名前が、自分の中でうまく消化できなくて、その名前やコンセプトが頭にすごく残りました。だじゃれ音楽って何？ みたいな大きなクエスチョンマークを頭につけながら参加しました笑。実際に活動に参加してみて、自分が思ったことをやってみても、受け入れてもらえるところが嬉しいところ。例えば、普通こういうことやったらみんなパニックになるよね？ みたいなことでも、ここではあえてそういう奇人変人な面を自然に出せるところが嬉しいというか面白いというか。
◆だじゃ研メンバーの小日山さんともよく活動されてますよね？
かれこれ2年くらいになりますかね。小日山さんにはいろいろ相談したり、助けてもらっています。一緒に組んでいる昆布のバンドでもベースを弾いてもらっています。そこで、小日山さんが手作りしたダクソフォンという楽器をフィーチャーさせてもらったり、音響設備のことなど教わっています。小日山さんは聞けばなんでも教えてくれるので、ずるずると小日山さんの深みにハマって...よくお付き合いさせていただいています笑。
◆初めて野村さんにお会いした時の印象はいかがでしたか？
「柳に風」という言葉があるけど、なんかふわーっとした人だなって思いました。
◆野村さんのどんなところに関心が湧いたんですか？
確か、動物とか自然を相手に音楽作りもされていて、例えば動物園の動物に鍵盤ハーモニカを聞かせるプロジェクトがあって。そういう人間だけを相手に作曲して、人間に音楽を聞かせるみたいな普通の音楽ではない音の扱い方をするところに興味を持ちました。
◆以前から「自然」や「環境」に興味があったんですか？
ありました。2019年にアメリカから岩手に移り住んだ際に、岩手放送の面白い方を紹介する番組でインタビューされて...。そこで「安田さんにとって音楽とは何ですか？」と聞かれて、「風のそよぐ音でも、波のさざめきでも、そんな自然の音だって、音楽だと思う」と口走った覚えがありますね。突然出たんだから、きっと嘘じゃないと思うんで。常々そう思って何かをやってきたわけじゃないですよ。ただ、そういうことを言った覚えがあります。
◆昆布を使った活動を開始されたのはいつ頃でしたか？
コロナ禍に初めて世界の問題を重く認識しはじめたんです。今までは、どんな環境活動や政治活動をやっている友達がいても、全く関心を持てませんでした。でも、生まれて初めてコロナ禍の状況で、自分で何かできることはないんだろうかって思いはじめて...そこで人生観が変わった気がします。当時、コロナ以外にも気候変動についてもよく耳に入るようになった時期で、アメリカにいる妻に気候変動関係で何かできることを探してみようと思うと相談したら、海で昆布を育てるプロジェクトがあることを教えてくれました。昆布が、海中のCO2を吸収し気候変動の対策になるというプロジェクトです。海の中でゆらゆら育ってるものが、世界の大問題を助けてくれるなんてすげえじゃん！ と思って、とにかく目立つ昆布を買ってみました笑。それから、だじゃ研の活動日に持っていき、みんなで叩いたり踊ったり、昆布楽器を作ってみたりしました。それ以来、ほとんど飲まず食わず・不眠不休で昆布の活動をやっていますね。もちろん、働いているけれども、働いている時間以外はほとんど全て気候変動対策の昆布ミュージックに捧げています。
◆だじゃ研の活動を通してご自身の変化はありましたか？
だじゃ研という場がなかったら、昆布で音を出したり楽器を作ってみたり、バンドを組んでいたり...ということは、自分だけではしなかったでしょうね。それが、非常に大きい変化ですね。
◆安田さんにとってだじゃ研とは？
シャレですね。だじゃれのシャレ、シャレそのものです。シャレになんないって言うときっていろんな文脈があるけれど、シャレにならないっていう言葉の意味はよくわかんないけれど、よく言いますよね。
◆1010人に向けての意気込みとだじゃ研を知らない人に一言メッセージをお願いします。
やるぞ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！ ー言、はい、やるぞ太文字で下線つけて、ビックリマークを20個ぐらいつけてみたい。あと、普通の言葉って言った方がいいんだよね。足して2で割ってください。もうひとつは楽しくやりましょう。
【2024年12月発行】
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