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Vol.20|Bon Numatta さん

9月18日
読了時間: 5分

今回は、昨年の「キタ!千住の1010人」の曲のひとつ「マリ・キタ」で、幼少期の思い出の地でもある千住スポーツ公園を自転車で滑走してくれたBonさんです! 6年前から時間を経て、もう一度お話を伺ってみました。


撮影:冨田了平


だじゃ研は、非日常を味わえる居場所


◆前回のインタビュー(2020年5月)以降のだじゃ研の活動で、印象に残っているものを教えてください。


まず、「サントリーホール サマーフェスティバル 2023」に出演したことですね。これまでだじゃ研をやってきて、あまり楽器を買ったり練習したりはしてこなかったんだけど、その時になぜかピアノを買って。熱さとか、勢いがあったからかもしれない。その時期は、夏合宿みたいな感じで、野村さんの本気度も伝わってきて、自分の役割をちゃんとやらないとって思いました。コンサートでは、自分が前にゴルフをやっていたこともあって、ゴルフのシーンの担当をしましたね。

その後は、他の団体の公演に出演することも増えていって、期待されていることが演奏だったりするから、正直に言うと少し苦手意識もあった。でも、「キタ!千住の1010人」に向けて新しい方も入ってきて、楽器ができなくても参加できる本来の姿に戻った感じがあったかな。その時は、いろんな人が集まってきてくれて、自分もチャリンコで走ったりドラムチームを担当したり、楽しかったですね。ドラムチームは、ずっとドラムやってますっていう人が意外と少なかったんだけど、お友達の付き合いで来て何も楽器できないからドラムやりますっていう人とか、たまたまうちに太鼓があって持ってきた人とかもいて、それはそれで面白かった。


◆10年間にわたって参加を続けてこられたのは、どのような思いや理由からでしょうか。


この前、「キタ!千住の1010人やるから遊びに来てね」と同級生の友達を誘ったら、「何が目的で参加してるの? そこから何を得たいの?」と聞かれて。いや、昔はそういうのがあったかもしれないけど、今はもうあんまりないよな、と思ったんです。10年も経つと忘れちゃう。

まあ、居心地がいいからさ。居場所があるからかな。サードプレイスっていうやつ。昔は居場所だと思っていたところに、久しぶりに行って誰かに会うと、なんかちょっと居場所が違う、ここじゃないなと思ったりするんです。やっぱり継続性が大事で、コミュニティって一旦離れてしまうと、また戻った時にはもうそれぞれ変わっているから、また一から始めなきゃいけない。ここでは、いつ行っても友達がいるから、変化をあまり感じずにいられるっていう部分があるかな。とはいえ、お互い少しずつ変化は感じていて、一緒に変化を共有している感じもあります。どんどん変化もしていかないとね。


◆この10年でだじゃ研の変化は感じますか?


僕は、最初の「千住の1010人」(2014年)が終わった次の年に入ったので、しばらくはその余韻がずっと続いていましたね。この10年で、レパートリーが増えて、洗練されてきたように思います。いろんなバリエーションができるようになったんじゃないかな。あとは最近の活動で司会をした時、カンペに「だじゃれが織り込まれた音楽」とあったけれど、「だじゃれ音楽」の定義が変わってきているかもしれないですね。当初、だじゃれはまったく関係ない言葉を2つ合わせて何かを生み出し、笑いを生み出したりするもので、僕たちは音楽を通じてまったく違うものを合わせて、面白いものを生み出すことをしたいんだ、それがだじゃれ音楽だって、野村さんが言っていたのを覚えていて。でも、いろんな人やものを組み合わせて、何か面白いものをつくれたらいいなという根本的なところは、変わらないんだろうな。だじゃれ音楽の定義は、これからもTo be definedだね(笑)。


◆今後、だじゃ研の活動としてやりたいことはありますか?


海外ツアーに行きたいですね。日本語のだじゃれが通じない海外の人たちと、もっと一緒にやりたい。6月の「音楽の大実験室」では、スコットランドからジェーン・ベントリーさんが来てくれましたが、今度は僕らが飛び込んでいきたいな。野村さんも行ったことがないようなところに行きたいですね。コロナの時は、オンラインで海外とつないだ活動日もありましたが、オンラインって匂いが違うんですよね。この前カナダに行った時、トロント大学音楽学部のウォルター・ホールで、ほぼ毎晩、だじゃ研みたいな地元の人たちのコンサートをやっていて、面白かったんです。そういうのがきっとほかの国にもあるだろうし、海外の市民団体の人たちと交流したいな。どこかに「音まち」みたいなのが絶対あるから。日本文化が好きな人たちに向けて、だじゃ研の魅力を日本色を強めて発信するのもいいかもしれない。デザインを変えてアニメで惹きつけるとか。インバウンドの視点も、国際化を目指す僕たちとしては大事なことですね。


◆Bonさんにとってだじゃ研とは?


僕にとってだじゃ研は、ただ居心地がいい場所じゃないんだよね。時に居心地が悪いことがあっても、それでもいたいと思える場所が居場所なんです。

だじゃ研では、「非日常」が味わえますよね。本番の時には、いつもとは違う空気や緊張感があって、「何が起こるか分からない」「他人に見られている」という面白さがある。そういう、日常では経験できない時間をみんなと共有できることが、だじゃ研の魅力だと思っています。

実は、音を出したり、人前で表現したりすることは、昔からあまり得意じゃないんです。普段の活動でセッションする時も、何したらいいの?ってところから始まるんだけど、人の音を聴きながら自分の音を出していくと、その場で音楽を作る達成感が味わえる。そういう非日常を味わえる場所が、僕にとっての居場所になっているのかな。


◆だじゃ研の活動に興味がある方へメッセージをお願いします!


「興味がある方」がどんな方かは分からないけれど、とにかく一度体験してほしいです。でも、だじゃ研みたいに出来上がって10年も続いているコミュニティだと、新しく入ろうと思ってもなかなかハードルが高いと思うんですよ。なので今後は、興味がある人のところにこちらから気軽に演奏しに行きたいですね。たとえば、3、4人のメンバーで押しかけて、一緒に音を出して帰る――そうすれば、もう入らざるを得なくなるかも(笑)。新しいあなたの居場所を作ってみませんか?


発行:2026年9月

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野村誠 千住だじゃれ音楽祭「キタ!千住の1010人」

Makoto Nomura Senju Pun-filled Music Festival “Kita! 1010 in Senju”(2025)

2025年10月12日(日)に開催したイベント当日の様子は、こちらからご覧いただけます。

 
 
 

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